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Anima派生チェックポイント20本超を種別・狙いで分類(同じLoRAが使い回せる)

いけさん目次

CivitAIに「Anima Checkpoint」というカテゴリができて、Anima派生のチェックポイントが一気に増えている。 公式のベースを生で使う人、品質タグを抜く逆張り設計、ちびキャラを足したマージ、蒸留で速くしたものまで、種別も狙いもバラバラで、どれを試せばいいか分からない。

そこで主要なAnima派生を20本超まとめて、種別・絵柄の狙い・プロンプト追従の傾向で分類した。 これは「結局どれが一番いい」を決める記事ではなく、自分のLoRAで実際に回す前の下調べ。

派生は同じLoRAが使い回せる

2月に書いたAnimaの記事の通り、AnimaはSDXLではなくNVIDIA Cosmos-Predict2-2BをベースにしたDiTで、テキストエンコーダはQwen3 0.6B、VAEがQwen Image VAE。SDXL/Illustrious系とは別物なので、SDXL用のLoRAがAnima系に載らないのは当然。

肝心なのはその逆で、Anima派生はぜんぶこの同じベースとTE/VAEを共有している。だからAnima向けに学習した自分のキャラLoRAが、派生のどれにもそのまま載る。今回みたいに同じLoRA・同じプロンプトを複数の派生に通して出力の差だけを見られるのは、派生が一系統に集中しているからこそ。

ただし「載る」ことと「同じ品質でキャラが出る」ことは別。 Anima-Base v1.0とWAI-Animaを比較した検証では、同じkanachan LoRAでも生のbase-v1.0はキャラが崩れやすく、WAI-Anima側は画風を作り込んであるぶんLoRAのキャラが出やすかった。載るかどうかはアーキで決まり、どこまで忠実に出るかは派生のチューン次第。

graph TD
  C[NVIDIA Cosmos-Predict2-2B] --> A[Anima ベース 公式版]
  A --> P[preview3-base 旧開発版]
  A --> W[WAI-Anima ファインチューン]
  A --> FT[各種ファインチューン<br/>AnimaYume / JANIMA / Kirazuri ほか]
  A --> MG[各種マージ<br/>AnimaIka / Nova Anime AM ほか]
  W --> MG

共通の制約も押さえておく。

  • ライセンスはCircleStone Labsの非商用ライセンス。派生も基本これを引き継ぐので商用利用は不可
  • ControlNet系は未対応。ポーズや構図の外部制御は今のところ効かない
  • テキストエンコーダとVAEは本体と別ファイル。どの派生も導入時にQwen3 TE / Qwen Image VAEの配置が要る

Anima派生チェックポイント一覧

CivitAIの「Anima Checkpoint」から、人気・新着の上位を中心に拾った。 DL数や評価数は2026年6月初旬時点の概数で、CivitAIは随時更新されるので順位ではなく規模感として見てほしい。

基盤(比較の基準点)

  • Anima-Base v1.0: CircleStone Labs公式の「真のベース」。画風が作り込まれておらず、品質タグやアーティストタグを使わないと地味な絵が出る設計。全派生の出発点
  • Anima preview / preview3-base: v1.0以前の開発版。多くの初期マージ・ファインチューンの元になっている。今から使うなら基本はv1.0で良い

WAIライン(自分の常用)

  • WAI-Anima: WAI-Illustriousで知られるWAI0731がpreview3-baseをファインチューンした派生。画風が整っていて一貫性が高く、初出時に試した記事の通り自分の常用。

王道ファインチューン(LoRA・プロンプトに忠実な系統)

  • AnimaYume v0.5: Animaをファインチューンし、e621の概念も一部取り込んだNSFW対応。DLは約3万と派生のなかでも最多級
  • JANIMA v1.0: base-v1.0をファインチューン。単一の画風を強制せず、LoRAを併用しやすい設計を謳う
  • Anima Cat Tower v1.0: base-v1.0をファインチューンしてアニメスタイルを強化。AnimaIkaなど他マージの構成部品としても頻繁に使われている
  • Animax v0.5: フラットカラーとシャープな線の2Dアニメ寄り。サンプラーで画風が大きく変わる

大規模・振れ系ファインチューン

  • Kirazuri v2.0: preview3-baseを35,537枚でフルファインチューン。1536px中心で、独自の画風がかなり強く出る。短いプロンプトだと概念が混ざりやすく、長文・自然言語で緩和する
  • Hassaku Anima v0.1: base-v1.0ベースで2.5D寄り、Illustrious級の質感を狙う。ただしv0.1は学習率が高めで、キャラによっては手足や色が破綻するとの注記あり

逆張り設計(品質タグ排除・短文前提)

  • Hikari Anima 0.4.1: 品質タグへの依存を排除し、フィルムグレインを足して、いかにもAI生成な作り込み感を抑える方向。品質タグの自動付与がないぶん、Danbooruタグや自然言語で補う必要がある
  • SimpleAnima v1.0: 長い品質タグやネガティブを盛らなくてもきれいに出ることを狙った短文前提のマージ

蒸留系(扱いが特殊)

  • RDBT | Anima v0.37.1: ベースを高審美データで追い込んだうえでガイダンス蒸留をかけた個人ファインチューン。CFG1〜4で動き、CFGを切ると約2倍速。画風指定が必須で、無指定だと画風がランダムになる。マージ再配布は禁止

マージ系

  • AnimaIka v4.0: AnimaIka v3.5 + Anima Base v1 + Anima Cat Tower v1 + WAI-Anima v1 のマージ。WAI-Animaそのものを材料に含んでいるのが特徴で、WAIユーザーから見ると「WAIに足し算した版」に当たる
  • Nova Anime AM v2.0: base-v1.0系のマージで、指の安定化・複数被写体・2.5D/3D寄りを謳う。5/31更新と新しく、公開直後からDLが伸びている
  • CottonAnima base1: ベースにスタイルLoRAを混ぜて画風を統一した系統。一貫性重視で、多様性は犠牲になる
  • CapAnima Base1: ベースに複数LoRAを混ぜ、Animaが苦手なちびキャラを補完したマージ
  • Anime Studio V2(Anima): Anima特化のイラスト寄りマージ。レビュー数が突出して多い
  • Hotaru Blend Anima: 線のきれいなアニメ向けで、タグと自然言語の両方に対応。最新のv4はbase-v1.0からのマージ
  • Animosity: 彩度高めで改変VAE同梱。同じモデルページにAnima版とIllustrious版が別チェックポイントとして並んでいる(DiTとUNetを混ぜているわけではなく、系統ごとに別物)。Anima版を使う

NSFW寄り・その他

  • Easily Anima: NSFW寄りで成人向けドメイン側に置かれている。詳細は未確認
  • Master Anima V2: 実質「Animaマージの作り方」チュートリアル。層別ブレンド用のスクリプトが付属していて、自分でマージを組む人向け

派生が分かれる2つの軸

20本超を並べると、だいたい2つの軸で散らばっているのが分かる。

1つ目は「LoRAやプロンプトにどこまで忠実か」⇔「モデル自身の画風をどこまで持っているか」。 生のベースやJANIMA、Hikari、SimpleAnima、RDBT(画風指定が前提)は忠実寄りで、自分のLoRAやプロンプトの方向に寄せやすい。 一方でWAI-Animaや各種マージ(AnimaIka、Nova、CottonAnima)、独自の画風が強いKirazuriは、モデル側の画風が強く出る。

2つ目は「品質タグ前提」⇔「品質タグ不要設計」。 ベースやKirazuriは品質タグ・アーティストタグを盛る前提で、HikariやSimpleAnimaはそれを抜いてもきれいに出ることを狙っている。

これは優劣ではなく、自分のLoRAをどう乗せたいかで選ぶ軸。 キャラの再現を最優先するならモデルの画風が薄い側、出力の即戦力感を取るならチューン済みのマージ側で選ぶことになる。