Qwenアンバサダー枠に2.4兆パラメータのQwen3.8 Max previewが来た
目次
Qwenアンバサダー向けに、Qwen3.8 Max previewへの早期アクセスが配られた。
Qwen3.8 Maxは2026年7月19日に上海のWAICで発表された、画像・動画・文書も扱えるマルチモーダルモデル。総パラメータはX公式アカウントで2.4兆(2.4T)と公表され、Qwenとして初めて1兆パラメータを超えた。ベンチマークはまだ公開されていない。
日本語校正やエージェント用途での検証は、ModelScope経由のQwen3.7 Plusで自作エージェントを試したときと同じ流れで、別に記事を書く予定。
実際に試してみた
OpenAI互換SDKでモデル名を指定して呼んでみた。接続情報は環境変数に置いている。
import os
from openai import OpenAI
client = OpenAI(
api_key=os.environ["QWEN38_API_KEY"],
base_url=os.environ["QWEN38_BASE_URL"],
)
resp = client.chat.completions.create(
model=os.environ["QWEN38_MODEL"],
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは"}],
)
print(resp.choices[0].message.content)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 接続 | OpenAI互換API(Alibaba Cloud Model Studio) |
| モデル | qwen3.8-max-preview |
| クライアント | ローカルPython(openaiパッケージ) |
| パラメータ | デフォルト(temperature未指定) |
model field: qwen3.8-max-preview
reasoning_tokens: 124
レスポンスの model フィールドが qwen3.8-max-preview になっていて、実際に生成されている。usage に reasoning_tokens が含まれているので、内部で思考してから答えるタイプのモデルのようだ。ただし models.list() には3.8系は出てこない。一覧には載っていないのに、chat.completions だけは通った。
軽く2つだけ投げてみた。単純な掛け算(12345 × 6789)は正しく答えて約6秒、reasoning_tokensは242。一方「3.7と3.8で自分自身の変化点は」という自己言及的な質問には「不明」とだけ返し、reasoning_tokensは980で約31秒かかった。
思考モードは常時オンでreasoning_effortはxhigh固定
早期アクセスの仕様では、enable_thinking=Falseを指定しても思考モードは無効化できず、常時有効になっている。単純な掛け算にもreasoning_tokensが乗っていたのはこのためだ。reasoning_effortの既定値はxhighで、公式ベンチマークもこの設定で測定されている。値を変えると公式の結果とは比較できなくなる。
preserve_thinkingも既定で有効で、有効な場合は会話履歴に含まれるreasoning_contentを完全な形で次のリクエストへ返す必要がある。reasoning_contentをcontentへ連結する方法はサポートされない。コーディングとマルチモーダルは同じ会話に混在させず、別々の会話で使うことが推奨されている。
これらはプレビュー段階での仕様なので、正式リリース時には変わる可能性がある。
アクティブパラメータ数とMoE構成は非公開
2.4兆という数字は総パラメータで、実際に1トークンの推論で使われるのはその一部のはずだ。QwenのMaxシリーズはこれまでもMoE(Mixture of Experts)で、総容量と推論時に有効になる分(アクティブパラメータ)は別物として扱われてきた。
Qwen3-NextのGated Attentionでは、FFNのMoE化に加えてAttention側もGated DeltaNetとGated Attentionのハイブリッドに作り替えていた。ただしQwen3-Nextと3.8 Max previewは別モデルで、3.8がその設計を引き継いでいるかどうかは公開情報がない。アクティブパラメータ数もMoEの構成も、今の時点では不明。