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Animaの4人LoRAで複雑な場面を描き、3つの要因で崩れ方を調べた

いけさん目次

2026-08-13 追記: 最後に見つかった衣装の取り違えを、立ち位置と衣装の指定の2×2で切り分けた → Animaの4人LoRAで立ち位置と衣装を入れ替え、前景右への衣装の取り違えを調べた

前回の4人LoRAのプロンプトを削った実験では、4人のトリガーだけだと0/3で、外見の目印、位置、服装まで書いたP3では3/3になった。ただ、白背景へ4人を並べることと、4人がそれぞれ違う動作をする一場面を描くことは別。そこで、手前で話すくららとけい、右で腕を組むこはる、奥で手を振るかなを一つの教室に入れ、この3つの動きを入れる・入れないで分けた全8通りを3シードずつ生成した。プロンプトがQwen3-0.6BとT5のトークン列を通ってconditioningになる経路そのものは、QwenとT5のconditioningを調べた実験を参照。

4人いれば成功、とはしない

最初に試しで回した分では、4人が前後に立っているだけの画像を成功として数えていた。人物が4人いても、誰も会話していなくて、視線も合わず、手や小道具が壊れていれば完成イラストではない。

さらに、出た画像を確認してはプロンプトを足したり言い換えたりしていた。そのやり方では、どの条件で変わったのか分からない。

そこで試しで回した分の結論はいったん撤回し、対象となる項目を決めて採点することにした。

合格条件
人数・描き分けちょうど4人で、くらら、けい、かな、こはるが1人ずついる
服・動作の割り当て服、表情、姿勢、手振りが指定した人物だけに出る
身体・接触手足、腕組み、身振り、床や家具との接触が破綻していない
空間前景・後景、縮尺、遮蔽、接地、ドア位置が一続きの教室として矛盾しない
見て分かるかキャプションを見なくても、誰が何をしているか分かる
そのまま使えるか4人がいるだけでなく、完成イラストとしてそのまま使える

合格は、6つの軸すべてを満たした場合だけとした。描き分けだけ○でも、成功例にはならないからだ。

固定した場面と生成条件

場面は実験前に固定した。手前左のくららと手前中央のけいが互いを見て会話し、くららは片手を開いて話して、けいは相手へ顔と上半身を向けて聞く。手前右のこはるは腕を組んで2人を見て呆れ、数m奥の開いた教室ドアでは、かなが片手を肩より上げて3人へ手を振る。4人の制服は個別に指定し、余分な人物と小道具は出さない。

項目設定
環境M4 Mac mini上のComfyUI
modelanima-base-v1.0
text encoderqwen_3_06b_base
4人LoRAanima-4char-v1_epoch100
Turboなし
samplerer_sde / simple
steps / cfg25 / 4.0
解像度1344×768
seed42、1234、9999

場面の動きをA、B、Cの3つに分け、000から111までの8通りをすべて生成した。

要因指定する役割
A奥のかなが、片手を肩より上げて手前の3人へ手を振る
Bくららとけいが向き合い、くららが片手で身振りしながら話す
Cこはるが腕を組み、2人を見て呆れる

4人の領域、外見の目印、衣装、教室、カメラ、ネガティブプロンプトは全条件で固定した。24枚を出し終えるまで、途中の画像を確認してもプロンプトは直していない。

7月のヒーロー画像のプロンプトを3シードで出し直した

4人LoRAを作った記事のヒーロー画像には、こはるの振り返り、くららの両手の身振り、けいの口元の手、机へ座るかながちゃんと描画されている。

2026年7月に生成した4人LoRAのヒーロー

元PNGからポジティブ/ネガティブプロンプトを取り出し、一字一句変えずに3シードで再生成した。3枚とも、4人の描き分け、違う姿勢、前後差、一続きの教室まで確認できた。ただし、手、視線、顔の細部まで含めて完成イラストとして採用できる画像ではなかった。

もっとも、元画像との完全一致でもなかった。seed42と1234ではこはるにくらら風のスタッドピアスが出て、かなも指定したfar backgroundほど遠くなかった。このプロンプトは複雑な4人絵を出せるという比較の基準にはなるが、厳密な成功例ではなかった。

まず24枚を全部並べた

8通り×3シードの全24枚

全24枚を並べると、情報量が増えるほど悪くなるわけではなかった。動きどうしが干渉して崩れた条件もあれば、別の動きを足した方が会話のポーズがはっきり出た条件もあった。6つの軸すべてを満たした画像は、どの条件でも0/3だった。

条件主な結果描き分け場面を確認できた数
000静的な前景3+後景13/3診断用
001Cの腕組みと不満顔は出る。視線はシード依存3/33/3
010B単独。話し相手の取り違えと、身振りが他人に出る崩れがある3/31/3
011B+C。会話とこはるの反応が同時に出る3/33/3
100A単独。奥のかなの手振りは安定3/33/3
101A+C。離れた2つの役割は共存する3/33/3
110A+B。2枚は成立、1枚は3人に減って特徴が混ざった2/32/3
111A+B+C。狙った場面の全部入り3/33/3

シルエットで区別できるポーズは出る

A単独の100では、奥のかなの片手の手振りが3/3で出た。A+Cの101も、かなの手振りとこはるの腕組みが3/3で共存した。人物が消えることもなかった。

4人LoRAでポーズが取れないとは、この結果からは言えない。大きなシルエットで区別できるポーズと、前景・後景の構成は、100と101ではどのシードでも崩れなかった。

向き合う2人の構図は安定して出力できる

BだけをONにした010で、くららとけいがはっきり向き合って描けたのは1/3だった。seed1234では、くららの会話相手がけいではなくこはるになり、けいはかなと一緒に奥にいた。

ところがCを加えた011では、会話する2人と横で呆れるこはるを3/3で確認できた。Aを加えた110でも2/3で会話の構図が出た。

同じseed42のB単独、B+C、A+Bはこんな感じ。

010のseed42。くららはけいへ向くが、けいの身体は正面寄りで向き合いになっていない 011のseed42。こはるの反応を加えると、くららとけいが向き合う構図も一場面としてまとまる 110のseed42。奥のかなの手振りを加えた条件でも、手前の会話の構図が出た

会話する2人だけを書くより、それを見る1人や奥から手を振る1人まで含めて一場面を作った方が全体の構図がまとまるシードもあったが、110のseed1234は3人しか出なくて、奥の人物はかなの髪とけいの青リボン・白いニーソックスが混ざった1人になった。

111では役割まで出て、完成イラストにはならなかった

111は3シードすべてで、キャプションを見なくても役割が判別できた。くららとけいが手前で向き合ってくららが手を開いて話し、こはるが腕を組んで2人へ呆れた顔を向け、かなが奥のドアで小さく見えて手を振っている。

111のseed42。4人の前後の配置、会話、反応、後景の手振りがそろっている 111のseed1234。かなは左奥のドアで手を振り、手前ではけいが身振りを引き受けている 111のseed9999。手前の会話、右で腕を組むこはる、奥で手を振るかなが一枚に収まった

この3枚も、手、視線、顔、衣装の取り違えが残っていて、そのまま採用できる画像はなかった。大まかな構図の候補と、プロンプトを固定して出した比較用の失敗データにはなった。

実際に送った111のポジティブプロンプトはこれ。

masterpiece, best quality, safe, clean sharp lineart, cel shading, crisp anime style, 4girls, multiple girls, exactly four girls total, only kurara, keichan, kanachan and koharu, wide shot, inside one continuous after-school classroom with a wooden floor, rows of desks, a blackboard, an open classroom doorway and large windows, warm golden light, strong depth. Exactly three girls occupy the foreground. Exactly one girl occupies the background several meters behind them. In the foreground on the left and center, kurara and keichan form a face-to-face conversation pair. kurara, with long rose-brown hair, stud earrings and light makeup, turns her face and upper body right toward keichan, makes eye contact with her, and speaks while gesturing with one open hand. keichan, a blonde girl with a blue ribbon, turns her face and upper body left toward kurara, makes eye contact with her, and listens with a smile. In the foreground on the right, koharu, with short dark hair and red eyes, stands apart from the conversation pair with her arms crossed. She turns her eyes and face toward kurara and keichan, watching them with half-lidded eyes, lowered eyebrows and a clearly exasperated expression. In the background, kanachan, with a brown side ponytail and an ahoge, stands inside the open classroom doorway several meters behind the other three. She appears noticeably smaller because she is farther away and is partially seen past a row of desks. She looks toward the foreground group, raises one hand above her shoulder, and waves to the other three with a cheerful smile. kurara wears a white shirt, a red necktie and a navy pleated skirt; keichan wears a white shirt, a red ribbon bow, a navy pleated skirt and white thighhighs; kanachan wears a white shirt, a red necktie, a grey skirt and black tights; koharu wears a white shirt, a red ribbon bow and a navy pleated skirt. There are no other people in the room.

手と下半身の衣装が崩れていた

3枚とも、4人が立っているだけではなく場面になっていた。ただ、完成イラストに採用できるかどうかと、プロンプトどおりに細部まで出ているかどうかは別だった。くららへ指定した、話しながら片手を開く動きが、けいにも同じように出るか、くららではなくけいの方に出ていた。かなへ指定したgrey skirtblack tightsは3/3で消えた。同じ灰色スカートと黒タイツはこはるが3/3で履いていて、指定した紺スカートにならなかった。こはるにかな風のアホ毛が出たシードもあった。

4人の顔と大まかな役割は描き分けられているのに、会話中の手と下半身の衣装は別人に出ていた。

黒タイツを「かならしさ」の一部として採点するかだが、もともとのキャラLoRAでは衣装をトリガーへ焼き付けないで、推論時に着せ替えられるように学習している。衣装を指定しなかった時に毎回違う服になるのは設計どおりだ。

今回は4人分の衣装を明示していて、かなへ書いた衣装をこはるが履いた。着せ替えの自由度と、指定した相手にちゃんと着せられるかは別で、採点も分けることにした。

今回の4人LoRAで、複雑な場面の構図までは出せた。全員の服と細かい動作まで指定どおりに出す用途は、もう少し調整がいる。